特集テーマ:環境教育の「教科化」について考える
<企画趣旨>
『環境教育』55号の特集「環境教育の『教科化』について考える」は、近年、「環境教育の教科化」についての議論が活発になってきていることを踏まえ、その実現の可能性とそれを実現することの是非、さらに実現するうえで求められる諸課題について、多角的に検討することを目指している。
環境教育の「教科化」の是非についての議論は、日本環境教育学会の発足当初から存在した。しかし、2008年8月に出された日本学術会議提言「学校を中心とする環境教育の充実に向けて」の取りまとめ段階の草稿に環境教育の「教科化」が一旦盛り込まれたことから、再び議論が活発化している。最終提言では「環境教育の教科化」にまでは踏み込まなかったが、その後、学術会議提言を受けて企画された座談会(『環境教育』(vol.18-2, 2008)に掲載)や、学会創設20周年記念《座談会》「過去に学び、今を知り、未来を探る~日本環境教育学会の20年から~」(『環境教育』(vol.19-1, 2009)に掲載)で複数の学会員が「教科化」に言及している。また、2010年5月に刊行された『学校環境教育論』(阿部治・朝岡幸彦監修、小玉敏也・福井智紀編著、筑波書房)においても現学会執行部のメンバーが「教科化」を期待する発言をしている。
55号では環境教育の「教科化」を検討するうえで重要な諸課題について、学会内外の有識者に論文執筆、対談等を依頼するほか、学会員から数件の論文・報告を募集する。賛否両方についての根拠のしっかりした論文の投稿を期待するとともに、すでに「教科化」あるいは環境科目を独立させて実施している事例の報告などが寄せられることを期待している。
<投稿期限と投稿方法>
投稿を希望される方は2013年9月30日必着で編集委員会あてに投稿原稿をお送りください。投稿にあたっての手続きや書式は学会誌投稿規定等、編集委員会よりの指示に従ってください。なお、その際、「55号特集」用の投稿であることを明記してください。