2014年広島土砂災害緊急調査チーム員募集のお知らせ
2014.8.27
日本環境教育学会
1.趣旨
2014年8月に発生した広島土砂災害は、死者・行方不明者が100名近くに達し、被災者(避難者)が2000名を超える大災害となりました。この被害はこの地域固有の土質(真砂土・変成岩)及び集中的な豪雨(バックビルディング現象)等による重層的な原因によるものですが、地球レベルの気候変動の影響を受け、集中的な豪雨災害が今後も各地で発生することが予見されます。
今後、大規模土砂災害に備える教育の必要性が各地の学校教育及び社会教育の場で高まりますが、現在までその教材化に関する先行研究や知見は極めて少ないといえます。気候災害の激甚化を物語る今回の災害は、同様の災害が全国的に日常化する可能性があることでしょう。居住地・生活地がどのような場所に立地しているのか、緊急時に対応できる生活知として学ぶことが必要です。
そこで本学会では、この2014年8月広島土砂災害の緊急避難期(発災から一か月)の間に起きる状況
(1)住民の災害の予見・避難に関する情報:災害の予見に関すること、災害回避(発災時)に関すること、避難所の選択に関すること
(2)発災後の避難生活に関する情報:発災後72時間の行動に関すること、発災後4日目から7日目の行動に関すること、発災後一か月の行動に関すること (3)災害支援のボランティアに関する情報:ボランティアの動機に関すること、ボランティア参加を決めるための情報、ボランティア活動の内容 (4)災害ボランティアセンターに関する情報:災害ボランティアセンター設置の決定に関すること、災害ボランティアセンターの組織化に関すること、災害ボランティアセンターの連絡調整体制に関すること、災害ボランティアセンターの運営に関すること、支援ニーズの把握に関すること、支援ニーズとボランティアとのマッチングに関すること (5)学校・社会教育施設の避難所受入に関すること、学校・社会教育施設の運営に関すること等 |
について調査を行い、今後の災害学習の教材化のための基礎資料を収集するための調査チームを派遣することとなりました。つきましては、その調査チーム員を募集します。
2.調査方法・調査内容
すでに現地で被災地支援活動を行っている一般社団法人RQ災害教育センターと緊密に連携を取りながら、被災者及び被災地のニーズに応えるものとします。緊急性のない調査は実施しません。また、調査にあたって学会からの資金提供はありません。
3.調査期間・調査チーム員人数
調査期間は2014年8月23日から最長一か月間。調査チームは一日5名以内とします。調査内容は、下記の調査チーム責任者と協議の上で進めます。
4.調査チーム責任者(◎は代表、〇は副代表)
◎西村仁志(広島修道大学・准教授)
〇降旗信一(東京農工大学・准教授)
5.その他
・被災間もない方々へのヒアリングに際しては、被災者の感情に十二分に配慮します。また、ボランティア及びボランティアセンターの活動に混乱や支障をきたさないように進めます。
・本調査チーム員は
一般社団法人RQ災害教育センター 広島土砂災害 RQ広島ボランティアセンター(略称RQ広島)
http://www.rq-center.jp/hiroshima_rq_vol
の「キッチン・総務」ボランティアとして登録していただいた上で、「記録班」の一員として活動します。
6.応募資格
(以下の条件を満たす方とします。応募が定員を上回った場合は、研究業績をもとに選考させていただく場合があります)
・災害環境教育研究に関する一定の力量を有していること
・日本環境教育学会会員であること
・現地に調査機関内に4日間以上調査ができること
・調査報告書の作成に協力していただけること
7.応募・問い合わせ先
希望者は、氏名、調査可能日、所属・職名・災害環境教育分野の業績等(抜粋可)を下記にお知らせください。大学院生も応募可です。
降旗信一 sfurihat★gmail.com (★を@に置き換えて送信)
8.募集開始日 2014年8月27日(水)
以上