第17回 環境教育研究・実践奨励賞(2021)の受賞者の決定について
2022年2月10日
一般社団法人 日本環境教育学会 ダイバーシティ推進委員会
一般社団法人日本環境教育学会では、一般財団法人日本児童教育振興財団の助成による第17回環境教育研究・実践奨励賞の審査を下記のとおり実施した結果、受賞者3名が以下のように決定されましたのでお知らせ致します。
氏名(所属)「発表のタイトル」(五十音順、敬称略)
●若手研究奨励部門(1件)
張 馨キ(京都大学大学院)
「京北における小中高と連携した地域の持続可能性(SDGs)に資する教育プログラムの開発」
【審査員からのコメント】
地域に根ざした実践を発表者自らの足で取得したデータを基にしながら、汎用性のあるプログラム開発がされている点は素晴らしい/多様な視点から捉えた地域学習は興味深かった/SDGsノートの改訂版には期待したい
●実践研究部門(2件)
小野 明子(公益財団法人キープ協会 環境教育事業部)
「観光」×「健康・癒し」×「森林」を切り口にした環境教育プログラムの可能性について」
【審査員からのコメント】
森林セラピーのプログラムを継続してきており、そのうえで森林保全や観光という地域づくりにつなげる視点をもった教育に展開している/大学生や森林に興味が低い者をプログラムへ引き込む工夫を検討しながら実践されている点は興味深い/プログラムの経年変化の分析が必要
吉澤 樹理(関西福祉大学 教育学部 児童教育学科)
「身近にいるアリの「 採集 」 と 「 分類 」 から地域の環境を考える 実践的研究」
【審査員からのコメント】
環境教育研究への発展において完成度が高く、今後の展開が大いに期待される/図鑑を作成し、それをうまく実践に落とし込んでいる点が巧みだと感じる/アリの同定だけでなく、アリの生態や社会行動等もテーマにして、学習プログラムの開発が期待される
<全体講評>
応募者数が例年に比べて少なかったため、内容的に今後期待したい点も見られたが、若手研究者や実践者を奨励する、という賞の目的に鑑み、受賞対象にすることとした。若手研究者の研究活動、環境教育実践それぞれの部門について評価できるよう、さらなる学会員の研究・教育実践活動の活性化を期待したい。
<選考の経過について>
1)6件の応募があり、申請者の資格と条件について確認を行った。
2)研究委員会と協議して6名全員を1次審査合格者とした。
3)2次審査を12月4日(土曜日)にオンラインにて実施した。5名の審査委員が4項目5点満点で採点し、合計得点上位3名を受賞者とする結果を研究委員会内で審議し、承認された。
4)理事会に結果を報告し、承認を得て受賞者が決定した。『環境教育ニュースレター』及び学会ウェブページにおいて、結果を公表した。
以上