第16回 環境教育研究・実践奨励賞(2020)の受賞者の決定について
2020年9月19日
一般社団法人 日本環境教育学会 研究委員会
一般社団法人日本環境教育学会では、一般財団法人日本児童教育振興財団の助成による第16回環境教育研究・実践奨励賞の審査を下記のとおり実施した結果、受賞者3名が以下のように決定されましたのでお知らせ致します。
氏名(所属)「発表のタイトル」(五十音順、敬称略)
●若手研究奨励部門(1件)
内藤 光里(京都大学大学院)「若者の集団での環境行動意図の規定因とその背景にある価値観・意識に関する研究」
【審査員からのコメント】今後の気候コミュニケーションの基礎データとして重要/定性的データとの組み合わせ、実践現場への成果の還元など将来性も期待される/本研究を発展させる場合、環境教育の文脈だけでなく、シチズンシップ教育や社会運動論も踏まえた研究も必要では。
●実践研究部門(2件)
原 敬一(岡山県立高松農業高等学校)「農業高校における地域の環境資源を最大限に活用したミツバチ教材の実践」
【審査員からのコメント】長年にわたる実践活動の成果/蜂を中心に、生態系理解に人間の関わりの側面を含めている良い教育事例であり、教材開発・社会貢献などの面で完成度が高い/他の農作物や教材との違い、学習活動とキャリア意識の醸成など学習者の変容を示してあれば一層よかった。
丸谷 聡美(いなみ野ため池ミュージアム運営協議会)「ため池コウノトリプロジェクトにおける実践的研究」
【審査員からのコメント】大変よくまとめられている。地域変容を促し、持続可能な社会への方向が示された継続した実践として評価できる。/地域の問題解決に向けて成果も出始めている。子どもたちのふるさと意識の芽生え、地域のパートナーシップも評価できる点。/効果測定を含む研究方法としては今後の発展に期待。
<選考の経過について>
1)13件の応募があった。うち1件は送信エラーで届いておらず翌日再送されたものを受理した。申請者の資格について確認を行った結果、2件が対象外となった。
2)11件について第1次審査(書類審査)を行った。9名の審査委員が4項目各5点満点で採点し、その合計得点上位7名を一次審査通過者とした。
3)二次審査は、年次大会当日に実施した。10名の審査委員が4項目5点満点で採点し、合計得点上位3名を受賞者とする結果を委員長が提案、研究委員会内でメール審議し承認された。
4)理事会に結果を報告し、承認を得て受賞者が決定した。『環境教育ニュースレター』及び学会ウェブページにおいて、結果を公表した。
以上