日本環境教育学会では,2006年2月27日から3月5日の7日間の会期で,財団法人ユネスコ・アジア文化センター(ACCU)との共催による国際会議:
「アジア太平洋地域の環境教育研究の過去・現在・未来―環境教育実践活動の効果的改善に向けて―」
を東京にて開催する運びとなりました。
ここでは第1報として,1)国際会議の準備経過,2)会議の目的,3)プログラム案と実施概要について報告します。多くの会員の皆様の,積極的なご協力とご参加をお願いいたします。
なお,国際会議に関する情報やご協力は今後,このページに掲載していく予定です。
1) 国際会議の準備経過
2004年5月には,国際交流委員会メンバーを中心として国際会議準備委員会が発足し,企画案の作成が行われました。また,学会員の意見を広く反映した会議とするために,2004年と2005年の学会・総会の開催時には小集会「環境教育国際会議の企画を考える」において,会員の提案や要望をいただき,企画案に盛り込む作業を行いながら準備を進めました。2005年5月には準備員会はその役割を終了し,国際会議実行委員会へと引き継がれました。2005年7月には,国際会議へのACCUからの助成が決定し,ACCUとの共催に伴い,会期は2日から1週間へと延長され,東アジアだけでなくアジア太平洋を対象としたESDの視点,海外招待者のフィールド視察などが盛り込まれることとなりました。
2) 国際会議の目的
本会議は以下の2つを主な目的とします。
【目的1】
アジア太平洋地域における日本を含めた6つの国の環境教育学会の代表者による各国の環境教育研究の歴史・動向分析についての報告を受け,その後,持続可能性のための教育(ESD)に向けた共通の課題の抽出と今後の連携のあり方についての討議を行う。
【目的2】
環境教育実践活動の効果的改善に向けた実践と教育研究をつなぐ方策の検討
(1) 環境教育実践から学ぶために,「初等・中等教育」,「高等教育・指導者教育」,の2つの側面から環境教育実践例の紹介をおこなう。
(2) 環境教育実践と理論をつなぐために,ESDも視野に入れ,今後重点的な研究やアプローチが求められる「教授法,プログラム開発」,「モニタリング・評価」について,2つの分科会をもつと共に,「システム思考・ホリステックアプローチ」,「今後の方向」を全体会のテーマに取り上げることにより議論を深め,理論を実践へとつなぐ方策を検討し,提案する。
3) プログラム案と実施概要
プログラム案の概要を表に示します。2月28日と3月1日は円卓会議とし,使用言語は英語とします。円卓会議には,プログラム案にある海外招待者,同一日に行われる2つの分科会の国内発表者と分担者が参加します。会員および当日担当でない分科会の分担者はフロアー参加とし,分科会では適宜日本語通訳を行う予定です。3月2日と3月3日は海外招待者の関西へのフィールド視察を予定しています。3月4日(土)は同時通訳つきの公開フォーラムを行い,各国の環境教育学会の報告と分科会の議長による分科会報告を行います。3月5日は円卓会議参加者による総括と英文の報告書の取りまとめ作業をおこないます。